夜行特急「まりも」

札幌と釧路を結ぶ夜行特急「まりも」が2008年8月で廃止となった。乗客が少なく昨年10月のダイヤ改正で週末のみの臨時運行となっていたが、ついに8月末での廃止が決まった。
 その「まりも」を写真に収めたくて先月から何度も沿線に通ったが、なぜか失敗の連続だった。
1回目は濃霧が出てきて失敗。
2回目は被写体ブレで失敗(初歩的ミス)。
3回目は途中まで晴れていたのに途中から曇ってしまい作品にならず。
4回目は快晴だったが、太陽光が反射してヘッドマークが白トビして失敗・・・。
そして、5回目。やっとこの一枚を収めることができた。
 先日、道東への出張の際、初めて「まりも」の寝台車に乗った(こちら)。移動は飛行機の方が断然ラクだが、やはり夜行列車の旅は特別なモノを感じる。しかしながら札幌-釧路間には夜行バスも走っているし、高速道路の延長などの理由で、わざわざ夜行列車に乗る人は減っているのだという。いつまでも残って欲しい気持ちはあるが現実は厳しいのだろう・・・。  ここに、ひとつの歴史が幕を閉じた。

(北広島市 2008年8月5日)

僕は出張先にいたため、2008年8月31日のラストランを撮影することはできなかった。結局、時間や天候の問題もあって満足いく写真は、青ボウズまりもの一枚だけだったが自分のCMOSに最後の雄姿を収めることができて満足している。
 写真は、札幌駅のホームで撮影した、まりも号の表示札。3号車B寝台は先日僕が乗車した車両である。
 よくよく見ると、「まりも」のマークってセンスがいい。黄昏時に浮かび上がった阿寒富士のシルエットと上弦の月、そして阿寒湖にゆれる毬藻(マリモ)の絵が印象的だ。蛇足だけれど、隣のL特急「すずらん」の札と比べると芸術性は雲泥の差だね(笑)
(右写真は2008年7月28日の乗車前に撮影)
 
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