白扇の滝

札幌周辺でも紅葉まっさかりだった日、午後にちょっとだけ時間をもらい、恵庭渓谷を訪れた。
車の混雑具合には正直閉口したが、車窓から見える見事な紅葉に胸を躍らせ現地に到着。恵庭渓谷には3つの大きな滝があるが、その一つがこの白扇の滝である。文字通り、白い扇(おうぎ)の形から名付けられたのだろう。撮影が難しいと言われている滝だけに、足場も悪くアングルが定まらない。少し離れた道路脇から超望遠で狙うことにした。望遠の場合、被写界深度が浅いので思い切って滝をはずして、手前の紅葉にピントを合わせた。
到着したときの時刻は午後三時。残念ながら到着時には夕方近くになっていて太陽も雲に隠れてしまっていたが、しばらく待っていると急にあたりが明るくなったかと思うと、雲間から差し込んできた柔らかな光が、辺り一面の木々を照らしだした。
色鮮やかな紅葉が渓谷を朱(あけ)に染めた。

(恵庭市 2008年10月13日)
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