十勝岳~美瑛岳縦走 (2011年8月13日)

望岳台→十勝岳(2,077m)→美瑛岳(2,052m)→望岳台


エゾ梅雨が長引いて、夏の到来が遅れたが8月に入ってやっと真夏日も多くなった。晴れの予報となった週末、十勝岳登山を計画した。前夜に美瑛の丘で車中泊し、恒例の(?)一人宴会を楽しんだ(笑)。

朝4時ごろ、大雪山の方角から太陽が昇った。
「神々の遊ぶ庭」の名にふさわしい荘厳な夜明けだ。

日が昇ったあと、しばらく美瑛の丘をめぐって写真を撮影した。オレンジ色の光に照らされた丘はとても美しかった。写真で奥に見える山は秀峰芦別岳だ。

朝6時半、望岳台に到着。ゴツゴツした登山道を登り始める。背後に広がる一面の地平線!

美瑛岳との分岐点をすぎると間もなく十勝岳避難小屋が見えてきた。

避難小屋を過ぎると登りが急になり、火成岩のごろごろした異様な地形を見ながら高度を上げた。右手には富良野岳がくっきりと見えていた。

しばらく登ると、なだらかな場所に出るのだが、ここからは眼下の美瑛の町並みもくっきりと見渡せ、まさに絶景であった。すがすがしい空気を胸いっぱいに吸い込み休憩をとる。ほかの登山者もここで休んでいる人が多かった。

ここで十勝岳の山頂をくっきりと見ることができた。なんだかまだまだ遠い先に思えてしまう。ここからはキツい登り坂となる。

最後の登り坂から背後を見ると、荒々しい地形の向こうに美瑛岳の雄姿が。後方を登る登山者の姿がちっぽけに見える。水、食糧、時間、体力、どれも十分に残っていたし、経路はあらかじめGPSと地図で確認してある。この絶景が最終的に美瑛岳への縦走を決断させることになった。


山頂付近より富良野岳を望む。

十勝岳山頂。到着時刻は午前9時50分。しばし休憩して水分補給をした。ほどよい風がとても心地よかった。小学校高学年くらいの少年もここまで登ってきていたのには驚いた。いつか親子でまた登るのも楽しいだろうと思う。


10時10分、十勝岳をあとにして美瑛岳へと歩き始めた。しばらく見晴らしの良い場所を歩くが、天気が悪い時は道を見失いそうになる危険があると感じた。山歩きにGPSと地図は必須だと再認識した。

背後を振り返り、十勝岳の山腹に深く刻まれた侵食にかたずを飲んだ。写真右上の出っ張りが先ほどまで休んでいた十勝岳山頂だ。


十勝岳から美瑛岳に向かうコルにて。すごいスケールの山容が広がっていた。はるかかなたに美瑛岳の山頂が確認できた。そして眼下には美瑛の町並みが・・・。

コルから美瑛岳に至る稜線は高山植物が豊富だった。蝶や蜻蛉もひっきりなしに飛んでは吸密している。チングルマも風に揺れていた。


長い登りののち、美瑛岳に到着!
トムラウシをはじめとし大雪の山々もくっきりと望まれた。

山頂ではすでに何人かの登山者が休憩を取っていた。まさに360度の絶景だ。

しばらく休憩をとったあと、望岳台に向かって下山。あとでわかったがこの下りは非常に急でものすごく体力を要した。痛めていた左膝痛も再燃してしまい下山にとても時間がかかってしまった。
写真は1300メートル付近で撮影した十勝岳の雄姿。

下山に時間を要したこともあり、望岳台に戻ったときは時刻は16時近くになっていたが数多くの観光客であふれていた。改めてこれまで歩いた行程を振り返り、達成感にひたったのである。

(十勝岳~美瑛岳縦走 2011年8月13日)
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